大学院進学クラスの読書感想文の授業

 私は週に一度、大学院進学クラスを担当しています。最後の50分は、読書感想文の時間です。

 授業名は「読書感想文」となっていますが、何かの本を読んで、その感想文を学生に書かせ、それの添削をするという授業ではありません。

 

 40ほどのテーマが用意されており、私はその中の一つを選択し、授業の準備をします。準備には、教材の準備(学生配布用)と、テーマに関する文章についてできるだけ原文の載っている本で予習することを含みます。

 

 授業では、まずテーマに関する問いの書かれたプリントを配布し、そのテーマについての予備知識の確認や、これまでの生活を振り返り、テーマと関連づけて考えるきっかけを与えるなど、ウォームアップします。

 その後、テーマに関して書かれた文章を配布するのですが、一冊の本ではなく、B5一枚に抜粋された文章を学生に読んでもらいます。

 これまでに取り上げたテーマを少し紹介すると、小澤征爾「『個』の重要性」、ヘレン・ケラー「楽天主義」、猪熊純・成瀬友梨「悩んだ時期の価値」、安藤忠雄「『本物』に接すること」、太刀川瑛弼「新たな問いを立てる力」などがありました。

 そして、感想文を書いてもらいます。ウォームアップの問いに答えても良いし、文章を読んで感想を書いても良いし、テーマに関して考えたことを書いても良いことにしています。

 大学院進学の準備とは直接には関係ないテーマがほとんどですが、学生はB5用紙に一杯の感想を書きます。

 

 学生の感想文を回収して授業は終わり、授業後に私は「添削」をします。添削とはいうものの、日本語のチェックは一切しておりません。学生は日本語で書かれた文章を読み、自分の頭でそのテーマに関して考え、自分の考えを日本語で表現します。私がやっているのは、その表現されたものに対して、アイデアを広げたり、別の視点を与えたり、アイデアの見つけかたをアドバイスしたりすることです。

 学生を指導するというよりは、一つのテーマについて学生と私が複数の視点で考え、それを互いに教え合うことをしているのだと思っています。

 

 学生が、視野を広げ、柔軟に思考するのを手助けできれば幸いです。                (宮内)
 


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by hinokigaigo | 2017-09-19 16:08 | ある日のできごと